線を引かない

昨日のキャラクターの話にも関連するけれど、性格ってないんじゃないかと思う。確かに、ものの見方・考え方は異なる。でも、それを個人の一定の性格として、集められた点を線でつないで性格としないという考え方もできるのではないか。人の点や自分の点を勝手につないで、性格に縛られていないだろうか。

これに関連して、私は0の位置が高いからこんなことが言えるのだろうけど、出来事はすべて偶然で、今日はついてないな、とか、自分の周りでは悪いことばかり起きるな、というのは、相関のない点の集合に、先入観で負の相関を見てしまっているのではないかと思う。本当は良いことも悪いこともそこそこ起きている。逆に、考え方を変えれば私はいまあるものだけで幸せになれるのだろう。

去年の今頃は「20になる前に死にたい」とか考えていたけど、今まで誰かに奪われていたものも自分で取り返しにいけるのが大人なのだろうと思うと生きていてよかった。自分で自分を幸せにできる。

私たちは「サザエさん」ではない

 「サザエさん」の登場人物は、基本的に成長しない。サザエさんはおっちょこちょいを繰り返し、カツオは赤点を取り続け、中島は磯野を野球に誘い続ける。それぞれの能力値は変化しないまま、物語世界を生活する。

一方で私たちの世界では、人は常に変化し続ける。これは当たり前なのだけれど、現実世界の「物語」を無意識のうちに「サザエさん」化させていないだろうか。「登場人物」のキャラクター性を勝手にすくいとって、キャラクターを押し付けていないだろうか。

また「サザエさん」的物語でも、登場人物の能力値が変化することがある。そのキャラクターのフィーチャー回である。一方、私たちの物語では、私が大きく変化したところで主役にはなれない。

現実の「登場人物」は常に変化し続ける。相手をキャラクターに当てはめて、その人の違った一面に気づかないのはもったいない。さらに、私たちはサザエさんではないから変化することができる。自分で決めつけたキャラクターの檻に閉じ込められ、学習性無力感の鎖に縛られてはいないだろうか。

風を聴く装置

「最近寒さが本格的になってきたよね。なんていうか、寒さの密度が違うもん。」1月ごろ、大学の門で通りすがりに聞いた野生の詩人の言葉である。彼の言葉を借りるなら、今はだいぶ密度が低くなって、少ししっとりした空気が頬を撫でる。寒いのは嫌だけど、季節の変わり目の気抜けした風は切ない。

1限だからと覚悟して早起きしようとしていたのに、もう少しもう少しを繰り返していたら布団を出るのが8時になってしまった。

時間ギリギリに教室に駆け込んだ。図工の授業で、先生の作品集(彫刻がご専門で、立体の作品集)を見せていただいた。抽象と具体のはざまのような姿に心惹かれたが、何よりも題名が素敵だと思った。「風を聴く装置」(うろ覚え)その作品をみて「技術ののある人の語る技術にはやはり説得力があるのではないか」と思った。

とすると、私の語る技術論には説得力がない、届かないのだろうと思った。技術のないものに技術は語れないのだろうか。しかし、専門家に発言権を独占されることはその分野の停滞を招くとも思う。

技術がないのは承知だけれど、私のような人間にも文章を書くのを許してほしい。

「粗大ごみ 段ボール 雑談 等は 置かないでください」

ゴミ集積所の張り紙。「雑談」は明らかに誤字だが、かつてここに置き去りにされた雑談のことを思った。

増殖とジレンマ

「私たちは分裂することで愛し合えるようになった」――アメーバ

後輩とご飯を食べた帰り道で高校の友達と電話をした。彼女が「アメーバの同窓会」のことを話し始めてこのような名言を残した。偉大な哲学者を友達に持ったなあ。

毎日、きらきらした朝を夢見て眠りについているはずなのに、目覚めたら9時だった。今日も人のにおいのする朝を自転車でかき混ぜることになった。桜はもう散っていた。

昼休みに演奏会のビラ配りをした。普段はおよそ対等であるはずの学生がビラを配ることによって関係に優劣がつく、具体的にはどうぞ、と言われたものを無視するようなことができるようになるのは不思議だと思った。良いか悪いかではなく。

他者同士がひとつになろうとする働きは、それらが別物でないと成立しない。分裂することで求め合えるようになった2つが、かつては同一だったのに今は他者であることについて、アメーバはジレンマを抱えるのだろうか。

a cup of coffee

「今日、雨降るらしいよ」「うそ!」「ほんとだ、今日の夜から明日未明にかけて雨だって」「未明っていつ?」

今までは漠然と夜明けごろかな、と思っていたけれど。「未明」は「いまだあけず」かな、違う?だとしたら、夜は明けていてはいけない。夜と朝の境界線の一歩手前でなければ。

昨日の夜、というか今朝は眠れず、結局4時ごろに意識が飛んだ。朝がもう来てしまっていた。再び意識が戻ったころには10時。手垢だらけの朝である。

部室に向かう。ドアを開けると、卒業した先輩の笑い声が鳴っていた。安心感とともにこれが非日常になってしまったことに悲しみを感じた。

夕方に「コーヒー会」があった。コーヒーが好きな人が集まってコーヒーを飲む会。コーヒーは哲学によく合う。今回はカルーアもいただいた。哲学のコーヒーと、アルコールと強い甘みの共存するカルーアを囲み、先輩の思慮深くもシンプルな言葉をかみしめていた。

帰りは思ったより遅くなったが、雨には降られずに済んだ。もし今夜雨が降るのならば、雨が止んだ時を夜と朝の境界線としよう。

赤あかと金

箱根旅行の帰り、内部障害マークをつけた車いすの男性に声をかけられた。電車内で席を譲ったことはあったが、声をかけられるのは初めてだった。

私は目と耳が悪いので助けてくれませんか。

障がい者手帳のようなものを取り出し「助けてください」というページをペンで指した。

それから彼は手をつかんでベンチに座り、いかに自分が辛いかを5回話した。目や耳だけではなく、筋肉にも病気を抱えているらしい。

行く先を50音表で指し、私はその駅まで同行することにした。

彼は何度も電車が混んでいることを嘆いた。

助けを求めてもみなイヤホンをして知らないふりをして置いてけぼりにしてしまう。なぜ耳が聞こえない振りをして障害を「偽装」しようとするのか。エレベーターは障害者優先だという決まりがあるのに、なぜ平然と健常者が乗っているのか。

電車内でも道路でも、大きな声でまくし立てるように話した。とても辛かった。自分が怒鳴られているような気がしたこと以上に、彼が「健常者」と「障害者」を分け隔てて、怒りをぶつけてくるのが辛かった。私はただ「うん、うん」と言うしかなかった。

駅につくと、彼は駅ビルの9階に行くように言った。お手洗いに行くという。各階にもトイレはあるのになぜだろうと思ったが、車いす対応のトイレは9階にしかないことに気づいた。

駅ビルから駅に向かうまでに、彼は再び手帳を取り出して

「ありがとう」

のページを指した。その後、すぐに「健常者」への怒りを話し始めた。

どうして「ありがとう」は口で言わないのだろう。

そして駅の前に着くと、車いすを止めるように言った。また手帳の50音表を取り出し、この後の行き先を指した。インターネットカフェに行くと口で言った。

私は、声をかけられた時から、彼は浮浪者ではないかと思っていたが、インターネットカフェに行くと聞いて確信した。

そして、彼は50音表でこう続けた。

てもちがない

その後具体的に、電車賃がいくら足りないか、買い物をしたいからいくら足りないかを文字盤で説明し始めた。多分合計で2000円くらいだったと思う。

「出せません。ここからはご自分で行ってください。」

そう言うと、

「じゃあいいです。帰ってください。」

吐き捨てるように言って、車いすを漕いでいった。彼が荷物と手帳を落としたので拾おうとすると、払えないんだろ、もういい、みたいなことを言った。

結局、彼が欲しかったのは私の手ではなく金だったのだ。自分が辛いことをあれだけ必死に何度も伝えたのは金が欲しかったからなんじゃないか。あの「ありがとう」は2000円のためだったんじゃないか。同情させたかっただけなんじゃないか。そんな自分の中にあるとは信じがたい汚い感情を抑えずにはいられなかった。絶叫する私を、周りはどんな目で見ていたのだろう。

ただ何よりも悲しかったのは、彼が怒りは口にできるのに「ありがとう」は自分の口から言えなかったことである。

 

女性アイドルの曲

ブログを始めたらいちどはやってみたかったんですけど、好きな曲を紹介します。女性アイドルの曲。

乃木坂46「他の星から」

乃木坂46 『他の星から』Short Ver. - YouTube

世界観も衣装も、振り付けもかわいい。

キャプテンがかわいい。

しあわせに思えるんだったら

知らない間に滅亡してたって

みんなと一緒なら楽しそう

ゆるめるモ!「ナイトハイキング」

ゆるめるモ!(You'll Melt More!)『ナイトハイキング』(Official Music Video) - YouTube

大森靖子ちゃんの曲にあのちゃんが参加してて、そこから一時ハマった。夜のピクニックの記憶が掠る。

会えない人は許してくれたの?

それとも忘れてしまったのかな

私立恵比寿中学「ハイタテキ!」

私立恵比寿中学 「ハイタテキ!」Music Video - YouTube

「惚れた!」だけなんども再生したい。かわいい〜

でんぱ組.inc「あした地球がこなごなになっても」

でんぱ組.inc「あした地球がこなごなになっても」MV Full - YouTube

でんぱ組って、元気なわちゃわちゃした曲のイメージが強いんですけど、これは切ない感じの曲。全員かわいい。

あした地球がこなごなになって

宇宙のちりになって消えたら

オーロラみたいなメイクして

最低!ってそう言って死んでやる

番外編

かせきさいだぁ「CIDERが止まらない」

かせきさいだぁ | CIDERが止まらない (Official Music Video) - YouTube

アイドルの曲では全然ないんですけど、この平岩紙さんめちゃめちゃかわいい。

 

以上です。ありがとうございました。